防波堤の再建

2日前のインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に釜石の防波堤の記事が載っていました。

それによると、釜石の防波堤は30年間という歳月と、16億ドル(1200億円ぐらい?)という費用をかけて作られたそうです。ギネスブックにも載ったこの防波堤ですが、津波を防ぐのに何の効果もなかったのに加えて、村を飲み込んだ18mもの波を作るのに貢献する羽目になったそうです。

この経験から防波堤作りはあきらめるかと思ったら、またもや政府は防波堤の再建を地域の再建政策の一環として計画しているとか。「新しい日本を目指して政策を推し進めていくべき政府は、いまだに戦後の古い政策から抜け出せず、政治と企業の癒着も改善の気配が見えない・・・」と記事は厳しい論評を加えています。長い記事なので興味のある方は、英語ですが、こちらをご覧ください。

http://www.nytimes.com/2011/11/03/world/asia/japan-revives-a-sea-barrier-that-failed-to-hold.html?pagewanted=1&ref=world&src=me

これに関係して、日本の新聞はどういっているんだろう?と検索してみると、読売新聞の記事が見つかりました、

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110704-OYS1T00353.htm

防波堤は津波を防ぐものではなく、ただ避難の時間を稼ぐためのものという認識がひろまっているようです。

こちらは東京新聞の社説をまとめたブログの記事です。防波堤の再建には慎重になるべきとのこと。

http://shasetsu.seesaa.net/article/218299912.html

さて、政府の政策やいかに?
きっとまた税金をつぎ込んで防波堤を再建するのでしょうね。ヤレヤレ。


写真はインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙から拝借しました。