バンクーバーではありませんが

バンクーバーで開催されている冬季オリンピックを記念して、ここ砂漠の国でもホッケーの試合がありました。
、、、と言ってもアイスホッケーではなく、路上でボールを使ってするホッケーです。
参加チームはカナダ、アメリカ、英国連邦、北欧、ニュージーランド、インターナショナルの6組です。

場所はテニスコートですし、ヤシの木とゴーリーの格好がなんともミスマッチじゃないですか?
ちなみにカナダではホッケーと言えば、アイスホッケーのこと。誰もわざわざ“アイス”なんて付けて呼びません。
オリンピックで男子チームがアメリカに負けた時には、こちらの新聞にも大きく取り上げられていて、「カナダではホッケーが宗教だから」とまで書かれていました。
敗者復活戦で勝って、決勝に進出した時にはカナダ中が安堵のため息だったことでしょう。
決勝戦は今日の現地時間の12時15分からです。
こちらとは11時間の時間差があるので、明日の新聞で結果を知ることになりそうです。
結果がわかってしまっていても、明日は某所でアイスホッケーの試合のビデオ放映があります。
会場の広さの関係で、観客の人数制限があるのですが、申し込み開始当日のお昼までに100人の申し込みがあったとか。

こちらは砂漠の国のホッケーの観客達。

実はこの日は砂嵐でした。それでも試合は敢行。
ホッケーを見ながら周りの人とおしゃべりしていると、口の中がジャリジャリに。そして、手に持っている飲み物のコップの底に砂が溜まってました。当然ながらテーブルも何もかも砂まみれ。

さて、試合の行方ですが、順当にカナダが金メダル、北欧チームが銀メダル、インターナショナルチームが銅メダルに輝きました。
砂嵐にもかかわらず楽しかったです。選手の皆さん、お疲れ様!

KAUST

以前にチラッと書いたことのあるKAUST(King Abdullah University of Science and Technology)の見学に行ってきました。
サウジ国王アブドラの提唱で建てられた最先端の科学・技術専門の大学です。
修士と博士課程だけなので、日本語で言えば大学院になるのかもしれません。
最先端の設備を備え、世界中から名だたる教授陣を迎え、生徒も世界中から募って、これからのサウジアラビアの産業の牽引力としようとする画期的な試みです。去年開校したばかりです。

ジェッダから車で1時間ほどの砂漠の真ん中に、大学、学生や職員の為の住居、ゴルフコースやヨットハーバー、ジムといったような娯楽施設、スーパーなど、大学の敷地内で快適な暮らしが出来るようになっています。

もちろんモスクもありますが、敷地内ではアバヤの着用などが強制されず、男女共学です。

今のサウジアラビアのイメージは決して良いものとは言えませんから、世界中から人材を集めるには資金だけでなく、施設や生活環境が整っていることが必須です。
国全体を急激に変えることは不可能ですが、こういった施設の影響が技術・産業だけでなく、風習や生活も変えていく要因となることを願います。
実際にカナダから来て、修士課程を取っている学生に聞いたところ、研究施設としては文句がないものの、敷地内(広いのですが)に閉じ込められているような閉塞感はあり、音楽活動などもやや遠慮気味にしないといけないなど、カナダで勉強するのにくらべてそれなりの制約はあるようです。
この先、学生が増えるとともに、そういった点も改善されるといいのですが。

バスでぐるっと敷地内を見学し、お昼をいただいた後、建物の中も見せてもらいました。
こちらはNMR(Nuclear Magnetic Resonance)。 

強い磁場を作って、DNAその他色々な物質の解析をする機械だそうです。ネットで見つけたサイトの説明では「スペクトルから分子を構成する原子1つ1つを区別し見ることができ、分子を構成する原子同士のつながりがわかる」という画期的な手法である、だそうです。1台でも相当高価なものらしいですが、それが10台もあります。
説明の後で、何か質問は?と言われ、参加者同士顔を見合わせてしまいました。難しすぎて何の質問も思いつきません、、、

敷地内には博物館もありました。ハイテクを駆使した博物館で、音や映像で昔のアラビアでの科学技術の発達の歴史を解説してくれます。13世紀頃まではアラビアは科学の分野で最先端の国でした。過去の栄光をこれから取り戻そうという意気込みが感じられました。

こちらは海の見える図書館。ゆったりと勉強ができそうです。
ちなみにこの大学のパソは全てMACでした。

理科系学生だったら、こんなところで研究に没頭したかったかも~と思いました。
日本人の学生もいるようです。

姫と一緒に

姫は写真を撮られるのが好きではありません。
カメラでじ~っと見つめられるのが苦手なようで、横を向いてしまったり、表情が固くなったりします。
久し振りに可愛い顔が撮れたので、アップ。
ウチの姫ちゃん、美犬~♪

横顔も。

裏庭でスタバのコーヒーをすすりつつ、姫とくつろぎタイムです。

ウチがある地区には店がほとんどありません。小さなスーパーが一軒とイタリアレストラン、ファーストフードの店が何件か、そして、ダンキンドーナツとスターバックス。これだけです。
その中でも、いちばん頻繁に訪れているのがスターバックスなのですが、暑い中をコーヒーの為だけに歩いて行くのはちと苦しい距離です。
カナダもそうでしたが、こちらも車社会。車がなければ生活が成り立ちません。
そんな状況で女性の運転を禁止って、一体何を考えているのか。
女性がどこかへ行こうとすると、夫をはじめとした男性家族に頼るか、運転手を雇うしかありません。
幸いなことに、私の場合はダンナの職場の運転手が使えますが、家庭によっては、かなり不自由を強いられます。
運転手に使うお金を他のことに使えば、もっと経済効果があるのにという議論もあります。
未だに女性の服装規制もある国です。運転が出来るようになるにはまだまだ時間がかかりそうです。

、、、そんなこと言ってないで、あたちにも飲み物~!

再びらくだです

再び砂漠に出没していました。
ここは砂丘ではなく、やや固めの砂地で、アカシアの木がところどころに生えています。
実は目的地があったのですが、地図がないので迷ってしまいました。

行く手にらくだがいます。

え~っと、こんなところで、何しているの?

何って、日光浴に決まっているじゃないの。
アタシの程よく日焼けしたこの横顔、キレイでしょ~。

ま~、カシャカシャとカメラの音がうるさいわ。ゆっくりお昼寝もできやしない。
あっちに行っちゃいましょ。

あらま、こんなところに美味しそうな草が、、、もぐもぐ、、、

と、らくだは去って行ってしまったのでした。
後姿も決まっている~?

子供のらくだもいました。

むくむくの羊達も。左端の子なんて、パンダみたいじゃないですか?

少しばかり、木や草の生えている場所って貴重な放牧の場なんですね。
私達は結局目的地を見つけられないまま、むなしく砂煙とともに引き返したのでした。
次回は道を知っている人と一緒に行こう~っと。

プリンセス・スークへ

アル・ハラジ・スークに行ってきました。ここは別名プリンセス・スークと呼ばれています。
何故かと言うと、古着屋が多く、豪華なパーティドレスがたくさん売られているからです。
お金持ちの女性達が他の人にあげたり、寄付したりしたドレスが、回りまわってここで売られているようです。
スーク通の友人に連れて行ってもらいました。

刺繍やビーズで飾られたきらびやかなドレスがずらりと並んでいます。が、アラブの人は美的感覚がちょっと違うのかも~と思うようなものもたくさんあります。しかも、野ざらしのため、全てがかなり砂にまみれて埃・砂っぽいです。

でも、色々なドレスを見て回るのは楽しい~♪
しかも値段が激安なのです。1着の値段はいくらだと思いますか?
答えは記事の最後に載せます~。
こんな金とピンク色のドレスはどうでしょう?

売られているのは服だけではありません。
これ、ゴミの山ではありません。全部立派な(?)商品です。

シャンデリアも買えます。

アラビア風の応接セットはいかがでしょう?

朝の9時ごろから12時頃に祈祷の時間で店が閉まるまで楽しみました。
では、収獲品のおひろめ~。

赤い生地の上に黒のレース地が重ねてあるドレス。マダムバタフライ~って感じじゃないですか?(笑)

こちらは黒の生地に黒のレースの重ねで、後ろに茶色と黒のヒラヒラが付いてます。

刺繍が凝っているハデハデドレス。

このドレスがいちばん普通でしょうか?

この2着は伝統的な普段着です。やぱり刺繍が綺麗だったので購入。

3月に友達宅でプリンセス・ボールと称するパーティがあります。参加条件は男性はタキシードがダークスーツ。女性はプリンセス・スークで買ったドレスを着てくること。いちばん奇抜なドレスを着てきた人には賞品が出ます。
どのドレスを着ていきましょうか~。

さて、ドレスの値段ですが、1着が10リヤルです。
10リヤルというのは今日の為替レートで240円!!
いくら?と聞くと、店の人は50リヤルとか60リヤルとか言うのですが、スーク通の友人は10リヤルしかだせないと断言し、財布から10リヤルを取り出し、店の人に押し付けます。それで、商談成立。めでたく10リヤルです。

どうです?リヤドのプリンセス・スーク、行きたくなったでしょ?

生まれたばかり

砂丘ドライブの終わりに、今度はタイヤに空気を入れるために、舗装されている場所へ車を走らせていた時のことです。
らくだが目に入りました。
しかも、赤ちゃんらくだが一緒にいるようです。

お母さんらくだの足にはまだ血が付いていました。
赤ちゃんらくだは、生まれたばかりでまだ立つこともできません。

お母さんらくだのミルクを絞って、赤ちゃんにあげていました。

みんなでずら~っと並んで撮影。生まれたばかりなのに騒がしくしてごめんね。
赤ちゃんは立ち上がりたそうにもぞもぞしていたので、見守っていたのですが、まだ無理でした。
あんまりみんなで急かすのもいけないよね~と、そっとして置くことにして、その場を立ち去りました。
いい子に育ちますように。

砂丘ドライブ

砂漠に遊びに行ってきました。
今回は本格的な砂丘ドライブです。

さて、ここで問題です。

砂丘のドライブの前に、車にしなければならないことがあります。さて、何でしょうか?

ヒントはこれです。

、、、

わかりました?

、、、

そうなんです、タイヤの空気を抜いているのです。
道路を走るのにちょうど良いぐらいのタイヤで走ると砂に沈んでしまうので、空気を抜いて圧力を減らします。

タイヤも程よくへこんだところで、砂丘ツアーに出発~。

砂丘のドライブの醍醐味は、何と言っても砂の丘を上り下りすることです。

程よいスピードで上がって頂上をクリアします。スピードが足りないとクリアできないし、出すぎていると飛んでしまいます。
あと一歩、頑張れ~。

残念、もう一歩でした。あえ無く後退、、、

頂上で立ち往生する場合も。
タイヤが空回りして、砂を盛大に吹き飛ばします。
一台が立ち往生すると、他のメンバーは救出に向かう前に、それ~っとばかりにカメラのシャッターを切ります。
これはそんなみんなにサービスして、盛大にタイヤを空回りさせてくれているところです。

立ち往生するのは丘の上だけではありません。
砂丘では平らなところに止まってはいけません。どうしてかって?

こうなるからです。ずぶずぶずぶ~っと沈んでしまいます。
この車は今回のツアーリーダーで、先頭を行って走りやすくて面白いルートを探し、しかもみんなの世話も焼かねばならないので、色々なところで立ち往生していました。

立ち往生した車は、他の車にロープを繋いで、牽引して助ける場合もありますが、軽いばあいは、

押して、

押して、

そして、こんなはしごのような器具も使います。シャベルはもちろん必携です。

ご苦労様の総勢7台。
砂漠へは少なくても3台の車で行くのが望ましいようです。2台が立ち往生してもあとの1台が助けられますから。
7台中5台がプラドでした。
トヨタさん、リコール騒ぎで大変なことになっていますが、プラドはサウジで大人気ですよ~。
鳥取砂丘しかない日本で、砂漠で愛される車作りができるのですから、これを期に品質管理を見直して、立ち直ってほしいものです。

とっても楽しい1日でした。
私は運転しなかったのですが、砂漠初心者のダンナは一度も立ち往生なしでした、
運転が上手ではあるのですが、ビギナーズラックかも。

また遊びに行きたいです。

今度はサラブレッド

最近妙に馬を見る機会が多いです。
今回お邪魔したのは、某プリンス所有の厩舎と競馬場です。
前回と違って、こちらの馬は全部サラブレッド。
厩舎といっても大規模で、敷地の中に馬の為の病院まで完備しています。

競馬場の真ん中は9ホールのゴルフコースになっています。
残念ながら走っているところは見られなかったのですが、馬って本当に綺麗な動物ですね。
立っているだけで優美です。

広大な敷地の一角にはアフリカ村がありました。

家具は南アフリカからの輸入だそうです。

コテージのインテリアはそれぞれ違っていて、凝ったつくりになっていました。

ドアはこんなです。ウチにひとつ欲しいなぁ~。
コテージによって、ライオンやキリンなど、違う動物が浮き彫りになっていました。

敷地内にはキリンやガゼルのような動物が放し飼いになっている一角もありました。
ゆくゆくはアフリカ村はホテルにしたいそうなのですが、2003年から建て初めて、まだ完成していません。
お金に糸目をつけずに、ゆったりと建てているようです。
サウジのお金持ちって、スケールが桁違いですねぇ。

ホースショー

1泊2日でジェッダに行ってきました。
その話は明日に譲るとして、今日はその前日に行ったアラビア馬のショーのこと。
サウジ人の友達がテーブルを予約したから招待するよ~と言ってくれたので、馬のショー?競馬じゃなくて?と頭に?を出しながら行ってみました。
行き先は数多いプリンスのひとりの農園でした。そこでは800頭もの馬が飼われているそうです。

馬の美しさの優劣を競うショーでした。
ドッグショーは知っていましたが、馬でもあるんですね。
審判や司会は全部イギリス人。
観客席はサウジにしては珍しい男女同席で、外国人はアバヤも必要ありません。
そのせいで、サウジ人に人気のイベントなんだそうです。

席にはお菓子やサンドイッチが置かれ、アラビアコーヒーやお茶を次々と持って来てくれます。
給仕の服装がエキゾチック~。

馬の見た目の美しさを判定するには耳、頭、胴体、尻尾、歩き方というポイントがあるんでそうです。
背中はまっすぐ、尻尾は上がっているのが良い等々。

歩いている姿は本当に優美です。
良い馬になると、空中を飛んでいるように見えるのだそうです。

アラブ諸国のうちサウジアラビアだけはなぜか馬に乗らないのだそうです。
ベドウィンが乗るのはらくだだけなんですね。
アラビアのロレンスの映画で馬に乗っている部族がありましたが、あれはサウジ人ではないのでしょうね。

こちらは会場に飾ってあった鞍。きらびやかです~。

GCF

1週間ほどひどく忙しくて、ブログを更新する暇がありませんでした。
今日は金曜日でこちらでは週末なのですが、出かける用事があり、土日でジェッダに行って来ます。
帰ってきたら少しはゆっくり出来るかな~と思ってます。

忙しかった理由のひとつがこれです。
グローバル・コンペティティブネス・フォーラム、略してGCF。
サウジの大企業の主催で、世界中から100人のスピーカーを招待して、スピーチやパネルディスカッションがありました。
ゲストスピーカーは、イギリスの前首相トニー・ブレア、カナダの前首相ジャン・クレチェン、ユニリバーやGEの社長、ノーベル賞の受賞者など、豪華な顔ぶれです。
3日間、朝の9時から、夜の8時まで。

参加者は参加費を払って出席するのですが、サウジ人の友人が招待してくれました。
3日間びっしり参加はできなかったのですが、ノーベル賞受賞者達のパネルディスカッション「次のノーベル賞受賞者を育てる為に何をすべきか?」など、興味深い話が聞けて満足でした。
カナダ人女性のノーベル賞受賞者(アメリカ副大統領アル・ゴアの地球温暖化チームのひとりでした)とは、個人的にお話もできました~♪

写真はGEの社長のスピーチです。

ランチもディナーもついてて、きちっとフルコースで出て来ました。
至れりつくせりのフォーラム、招待してくれた友人に感謝です。